2015/07/28

樹皮色


人生で初めてだったけれど


週に1回、アフリカのドラムをたたいてきた。


天井の高い倉庫のような


閉店後で少し薄暗いショッピングモールに


時間になるとどんどん人が集まってきて


ぽこぽこドラムをたたく。


先生と、とっても変わった生徒達と一緒に。


白い民族衣装と羽を頭に付けて、肌を白く塗ってのんびりドラムを叩くおじさま、


ヒッピ-な格好をして踊りくるう女の子、


片足でタンバリンを、両手でドラムとマラカスをリズミカルに鳴らすのは


ドレッドヘアーの黒人さん。


人種も職業も関係なく


ドラムをぽこぽこ一緒に打つ。


叩けば音は出るからね、楽しめばいいよと、マイペ-スな先生。


ショッピングモールにひびくドラムの音は


スカッとして気持ち良くて


とにかく分けもわからず夢中で叩いてた。


気が付くと手が真っ青!なんてことも。


でもとにかく楽しくて


個性的な人達に囲まれてローカルな雰囲気を味わえたのは何よりの経験!


そういえばドラムの回りに描かれた模様がすごく可愛いかった。


いつか自分用のドラムを買う時は


デザインしたいな。


※樹皮色...木の皮の色。色には幅がある。












赤白橡


アフリカ料理ってどんなかなって


すごく興味津々だったけれど、


この街にアフリカ料理やさんて全然見当たらない。


一度、店員さんの雰囲気がローカルだったので


アフリカ料理のレストランだろうと勝手に思い込んで入った近所のお店は


なんとギリシャ料理やさん。


人生初のギリシャ料理はケープタウンにていただきました笑


(とっても美味しかった!)


でもとにかく1度はアフリカ料理を食べなきゃと思って


ガイドブックを見て市内のレストランへ行って来た。


すごく観光客向けのお店でまるでテーマパークのようではあるけれど


アフリカのカラフルな家具、衣装、食器等がふんだんに使われていて


すごく魅力的な雰囲気。


テーブルクロスやナプキンなんかは


とても美しくて持って帰りたいくらいだったし笑


伝統衣装を纏った店員さんのビーズのネックレスやベルトは


鮮やかに黒人さんの肌に生えてとても魅力的だった。




何度もテーブルの前に来て奏でてくれた音楽やダンスは


体の奥の奥からから湧き出てくるようなパワーを感じたし


いかにもアフリカらしい力強くワイルドな雰囲気を堪能できました。



(動きが速すぎて写真にちゃんと写ってないですが。)


こういう雰囲気はもうアフリカにはあまり残っていないのかな、、


ケープタウンだけ他の場所と少し違うだけなのかもしれないけれど、


今度アフリカに来ることが出来たら、


もっともっとアフリカ文化の濃い場所へ行ってみたいな。


カラフルな布で皆全身を纏っているような街へも行ってみたいなあ!


※赤白橡(赤白つるばみ)...古代から使われた深く渋い赤。




















花石蕗


友達の友達の妹さんが


ケープタウンに住んでいることがわかって


連絡を取って彼女のお気に入りの場所へ連れて行ってもらった。


彼女はなんとロッククライマー!


ケープタウンはもう山・岩だらけだから、きっとここは天国だな。


車を走らせること30分、限りなく続く絶景を通り抜けて


Redhill という素朴な丘へ着いた。


(そういえば車を止めたところに家があって


お家のトイレを借りたら


家の人が日本人の私をすごく珍しがって


一緒に写真を撮ったり飼っている鶏を自慢気に見せてくれたのは可笑しかった)


冬の真っ盛りなのに、


丘の上に広がるのはまるでお花畑のような景色。


青空に黄色の植物が生えてとても美しい。


ここにはあまり鳥がいなくて、風の音だけそよそよしてたな。



途中、黒い雲がもくもくしてきて


雨がサッと降ったかと思ったら


その後思いがけないサプライズ。


こんなお花畑の中に大きな岩がゴロゴロあって


その岩でよくロッククライミングの練習をしているんだって。


大自然に囲まれてワイルドに遊ぶのがケープタウンっ子の休日の過ごし方なんだろな。


春にはもっともっとたくさんの魅力的な植物に覆われて


カラフルな景色が広がるんだろうな、


なんて想像しながら


観光客の全くいないローカルなハイキングを楽しみました。



※花石蕗(はなつわぶき)...赤みが無く静かな黄色。





2015/07/01

コバルトブルー


ケープタウンの街にはいろんな表情がある。


北西部は白人の新興住宅地や商工業地域。


空港の南側はケープフラッツという、


アパルトヘイト時代に黒人やカラードの移住地があった場所があって


今もその区域には多くの黒人やカラードの人々が暮らしている。


この国の持つ様々な面をしっかり見て来なくちゃな、と思い


タウンシップツアーに参加してきた。




中心部から車で15分位行くと


トタンで出来た小さな家がびっしりと並んだ地域がある。


そのうちの1つでケープタウン周辺で最も古いタウンシップの


ランガ、という街を訪れた。


黒人のガイドさんが自分の馴れ親しんだ街を案内してくれる。


八百屋さん、床屋さん、修理やさん、


色々なお店が、愛嬌のある雰囲気で並んでいる。







ここはビールを自家製で作っているという場所(Barとも言える?)。




地元の常連さんで賑わっていた。


街でビールはとても大事な役割を担っているんだって。




これはホステルの建物。


一昔前は、街に仕事を求めて家族で引っ越しできた人達が


小さな部屋にぎゅうぎゅう詰めに暮らしていたんだそう。


今は大分良くなってきて


小さいながらも部屋にはパソコンや冷蔵庫、電子レンジ等がきちんと揃ってた。




街のあちこちでバーベキューの良い香り。


煙をもくもくさせながら豪快に料理するおばちゃん。


この街では、排水溝の設置工事が2010年にすべて完了して


生活水準が高まったそう。


みんなとても生き生きと暮らしているようにみえた。





途中、


「自分の稼ぎで親を含め大家族を支えていかなきゃいけなくて大変だよ」


とガイドさん。


それでも教育の制度が少しづつ整ってきたおかげで


頑張ればみんな立派になれる、という希望を持っている。


途中ガイドさんの幼馴染みと車ですれ違い


すごく嬉しそうに挨拶を交わしてた。


「あいつはすごく頑張りやさんで、勉強も良く出来た。


だから今ではああやって車も買って、ちゃんと生活出来てる。


頑張れば皆、彼みたいになれるんだ、希望があるんだよこの街には。」


と熱く語ってくれたのがとても印象深い。




この街で見た元気いっぱいの子供たち


大きくなったらどんな未来が待ってるかな★